がんの告知:事実を知らせるメリットとは?
1事実告知とは

事実告知とは、育ての親が迎えた子に対して、「養子であること」を伝えることです。

なぜ、養子である事をあえて伝える必要があるのでしょうか。それは、子どもには「知る権利」が保証されているからです。

この権利は、「児童の権利に関する条約第七条」で定められています。迎える子どもが生まれながらにして持っている大切な権利なのです。

事実告知といっても、単に「養子である事」を伝えるだけではありません。

子どもの生い立ちを家族で受容し、「養子縁組がきっかけとなった家族」を事実として共有するものです。

生んでくれた人は別にいるけれど

「あなたを望んで迎え入れ、愛している。」
「私は望まれ迎え入れられ、愛されている。」
「「私達は家族だ」」

この帰結を目的とするものです。

事実告知は養子縁組というきっかけで「家族」になった家族の新たな出発点でもあります。

 

2 事実告知のタイミング

事実告知のタイミングは、今だという規則はありません。早期の推奨や子どもの成長を待ってから等、様々な見解もありますが、養親と子どもの関係や子どもの成長、周辺環境の変化等、いずれ告知のタイミングは訪れます。その際に戸惑わない為にも、「事実告知は子どもの権利であり、養親として認める事」、「子どもへの伝え方」をパートナーと話し合っておくことも大切です

養子である事を隠し通す事は不可能です。子どもが大きくなり戸籍で自身が養子であると知ってしまう事、周囲の人に養子であると教えられる事もあります。

その時のショックの方が計り知れないですし、これまで培ってきた家族関係が崩れてしまう事も十分ありえます。こういった見解から、子どもには出自について隠すのではく、子どもが理解するまで成長に合わせた伝え方で伝えていく事が重要です。

 

3 事実告知の方法

子どもを迎え入れた時の喜びや、日々の幸せや感謝を夫婦の言葉で伝えるのが一番です。どんな言葉よりも、共に生活をする養親の本当の言葉が子どもに一番届きます。

ただ、子どもの成長に合わせた、言葉の選択や表現方法を使いましょう

事実告知について他の養子縁組家族がブログで綴っていたり、シンポジウムや専門書籍もあります。その中から自分達の事実告知の言葉を探すのも良いと思います。また、事実告知に関する絵本もありますので、活用するのも良いでしょう。

 

お勧めの絵本

 

どうして私は養子になったの?
たからものはなあに?
ふうこちゃんのたんじょうび
ママとパパをさがしにいくの

 

4 事実告知後の子どもと家族

事実告知で大切な事は「養子である」と突きつけるのではなく、「産んでくれた人は別にいるけれど、私達はあなたを望んで迎え入れ、家族になった」と伝える事です。

子どもは産みの親の存在にショックを受けるかもしれませんが、その子自身が受け入れていくしかありません。時には不安定になるかもしれませんし、産みの親に会いたいと言い出すかもしれません。

でも、血縁に左右されない愛情を示すのが、養子縁組というきっかけで親になった者の役割です

そして子どもが「産んでくれた人は別にいるけれど、私はこの家族に望まれ愛され今ここにいる。私の居場所はここだ」と思えるまで、見守っていきましょう。